雷電山・湯内川~朝日温泉=2016年8月7日

雷電山・湯内(ユーナイ)川~朝日温泉=2016年8月7日

◆メンバー
ごっとん、ふなこっし、まっちゃん、サイ、りん、kuroneko(6人)
◆タイム
雷電温泉脇公共駐車場8:45➡F1下9:05➡F1上9:55➡人工物(鉄橋)12:40➡朝日温泉13:05<下山>

海抜ゼロmからの「純登山」。後方に見えるのが、無人化が進む雷電温泉郷
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 江戸時代、「蝦夷地三険」と言われた険しさで知られた内陸交通路がある。礼文華山道、猿留山道と、そして雷電山道だ。この雷電山道は、雷電海岸が人や馬の通行を阻む地形であるため、尻別川流域から雷電峠を越えて岩内を経由し、積丹半島や小樽方面に抜ける交通路として、多くの人や物資が行き来した「いにしえの道」である。
  その道中にあるのが、弘化元年(1844年)創業の朝日温泉。温泉の前を流れていたユーナイ川(湯内川)にちなみ、かつては「ユーナイの茶屋」「ユーナイの温泉」とも呼ばれていたという。
 今でこそ、海岸沿いには国道229号が整備され、容易に行き来できるが、その昔はこの山道が使われ、その中継地として朝日温泉が重要な位置づけとなっていたのだ。1960年代前半発表(時代設定は1947年)の水上勉の小説『飢餓海峡』、その映画版にも登場する名湯である。
 『飢餓海峡』の中では、「湯内川という川の渓間(たにま)にある小さな温泉」「ニセコではまあ、昆布、新見、朝日とわりと著名な温泉の一つです。しかし、五、六軒しか宿はありません」「三軒目にこの村で一ばん大きいといわれる朝日館と看板のかかった宿に入った」と記されており、かつては小集落をなしていたということなのだろうか。現在の朝日温泉の「山奥」感から考えるに、フィクションなのか、事実なのか、気になる。
 国道沿いにある雷電温泉郷は、国道が開通した1963年以降の開業というから、内陸にある雷電山道上の朝日温泉のほうがはるかに古い歴史を誇っている。
 歴史ある朝日温泉(宿泊定員20人)は2010年7月末、集中豪雨で建物一階内部に土砂が流れ込み、休業に追い込まれた。
 当初は営業再開目指して管理人さんが復旧工事をしていたようだが、玄関や窓は板が打ち付けられたまま。ホームページには「休業中」となっており、現時点では廃業ではないようだ。
 ただ、海岸沿いの雷電温泉郷はかつて温泉宿9軒が営業していたそうだが、現在は海が見える露天混浴、内風呂半浴で知られる「三浦屋旅館」1軒のみが営業)という状況で、その4㌔奥地にある朝日温泉がうまく営業再開にこぎつけることができるのか、少々不安を覚えざるを得ない。逆に山奥のひなびた歴史あふれる名湯ということをウリにして、秘湯が復活できないものか。温泉を所有する札幌のIT企業に期したい。
 海岸沿いの雷電温泉郷も、国道沿いという好立地条件を生かし、何とか細々とでも営業を維持できればよいのだが。ロケーションが素晴らしいだけに、廃墟化が進んでいる現状は見るに忍びない。

この日の軌跡。地形図上では陸地になっている海岸沿いの岩盤帯の一部は満潮時には海となる
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 雷電海岸の波打ち際を6人で海を渡り(3人は泳ぎ、3人は岩壁をへつる)、雷電の歴史を刻んできた湯内川を朝日温泉まで遡行した。この日は道内各地で気温が30度以上まで上がり、遡行には絶好の天気となった。

 スタート地点は、雷電温泉郷脇の公共駐車場。朝日温泉に車1台をデポさせてもらい、この駐車場を発着地点とした。

 湯内川遡行は海、川とも濡れが必定であるため、暑くなる8月がベストかと思われる。干潮に合わせて行けば海岸沿いは泳ぐまでもないが、「純登山」を実感するには海を行くのも悪くない。
ただ、この時期の湯内川中流域~朝日温泉周辺のアブは半端でない。気温が上昇すると、執拗な「総攻撃」を受ける可能性があるためアブが不活発な早めの出発、虫対策は怠れない。半袖はやめた方がいい。(by kuroneko)

動画(序盤の海岸沿いを中心に)


国道を挟んで駐車場の向かいに、海岸に降りる階段が設置されている
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しばらくは海岸沿いの岩場を行く
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3人は岩場沿いの海を行き、3人は岩場をへつって、湯内川の河口へ
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河口から見たF1
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右岸側にハーケン1本打って支点を取った
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F1の途中からの光景。結構な水流だ
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F1を登り、旧国道までさらにもう一登り
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旧国道まで上がると、こんな景色が待っている
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やがて、封鎖された「弁慶トンネル」と「雷電隧道」の切れ目の旧国道に出る。
岩内側から見て「弁慶トンネル」出口
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岩内側から見て「雷電隧道」入り口
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あとは、こんな渓相になる
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この人工物出てくれば、ゴールまであと20分くらいだ
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ゴール前の最後の滝を行く
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ゴールの朝日温泉
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by babishe2009 | 2016-08-08 20:32 | | Comments(0)
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札幌発バビシェ・マウンテン・クラブの活動記録です


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