天塩岳(1558m)&チトカニウシ山(1446m)=2016年3月19、20日

 日本海に注ぐ天塩川とオホーツク海に注ぐ渚滑川の分水嶺である天塩岳(1558m)とチトカニウシ山(1446m)をワンセットで登り、滑った。
20日の天塩岳に備えるため、遠軽町の自炊宿「瀬戸瀬温泉」を宿泊地とした。一泊3000円台で宿泊でき、すばらしい泉質の温泉で貴重な時間を過ごさせてもらった。(by kuroneko)

天塩岳(1558㍍)=2016年3月20日
◆メンバー
shogo、ミウラー、みーはー、トド、kuroneko(5人)
◆タイム
国道273号浮島トンネル脇→林道入り口6:40→天塩岳12:10/20→林道入り口15:05

㊤動画
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㊤この日の軌跡

 天塩岳の位置は紛らわしい。「天塩」というと、どうしても道北の天塩町をイメージしてしまう。日本海に注ぐ天塩川の源流ゆえに「天塩」の名が冠せられているが、北見山地の盟主であって、決して道北の山ではなく、大雪山系などの中央高地に近い位置にある。ちなみに道北を貫く天塩山地の盟主はピッシリ山(1032m)であって、天塩岳は天塩山地には存在しない。あくまで、チトカニウシ山、渚滑岳などとともに、北見山地を構成し、その最高峰なのである。
 天塩岳を日帰りで狙うならば、西面の天塩川側ではなく、東面の渚滑川側になる。過去の山行から、渚滑川・一ノ沢の斜面は主稜東側なので、3月中下旬でもいい雪が溜まることは分かっていた。しかし、前日19日は低気圧の通過による暖気と湿雪(雨)で、20日は冬型になり冷え込み、雪質は最悪に近かっただろう。

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㊤国道273号、浮島トンネル脇除雪帯に車をとめて出発
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㊤渚滑川沿いの林道を行く
 この時期の天塩岳山頂周辺はガチガチの雪面になる。急傾斜帯はスリップすればずっと滑り落ちることが懸念される。当初は一ノ沢北側の登山道が付けられた尾根を考えたが、スキーをフルに使うことを考えると、今回も緩やかな南側の東尾根がベストと判断した。
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㊤一ノ沢を渡渉して、一ノ沢南側の尾根に取りつく
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㊤この尾根はやがて斜度が増してくる
 東尾根は特段問題になるところはないが、雪面が硬かったので上部はシーアイゼンを使った。過去2回の同時期山行と比べ、東尾根~南尾根の雪庇も小さかった。小雪がちらつき風はそれなりだが、山行に問題はない。後半になるほど天気は落ち着くと判断していた。東尾根に出てから、山頂がちらちら見えたり、ガスに隠れたりで、時々青空ものぞくようになり、モチベーションは上がる。
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㊤尾根を登り切ると、C1200の尾根末端から前方の視界が開けてくる
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㊤やがて、天塩岳山頂がチラチラ見えてくる
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㊤天塩岳山頂と一ノ沢源頭がくっきり視界に入ってくる
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㊤東尾根を登り切ると再び姿を隠した天塩岳がカーテンを引くように現れた
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㊤東尾根から南尾根へ。モチベーションが一気に上がる
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㊤ガチガチの氷化した山頂直下は5人のうち4人はシートラーゲンでシーアイゼンからアイゼンに切り替えた
 山頂南側、鞍部より上はガチガチの氷化斜面となり、念のため5人中4人がシーアイゼンからアイゼンに切り替えた。山頂は結構な風だったが、ガスは切れて、周囲の白い山々がのぞまれ、5人でがっちり握手して登頂を祝った。
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㊤天塩岳山頂に達する
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㊤凍てつく天塩岳の山頂標石
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㊤山頂を後にする
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㊤ガチガチの山頂直下を下る
 氷化斜面下で全員がスキー滑降モードになった。鞍部まで移動し、一ノ沢へのダイレクトなドロップを目論んだが、ガチガチ斜面は変わらず、スリップしたらずっと滑落するリスクが予想され、躊躇の末、セーフティーな東尾根を途中まで滑って一ノ沢への滑降を選択した。
 周囲の景色を楽しみながら、南尾根~東尾根の主稜を滑降する。硬いバーンの上に新雪が5㌢ほど積もり、少し救われた思いだった。

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㊤南尾根を滑降
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㊤東尾根を滑降
 東尾根では、過去2回同様、c1236ポコからの尾根を下降路として使う。パウダー滑降を想定していたが、毎度そううまくはいかない。一ノ沢ボトムまで滑り降りるが、沢筋にはブロック雪崩の痕跡が随所に残っていた。
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㊤一ノ沢ボトムへの滑降。バックは天塩岳
 一ノ沢ボトムはある程度の斜度があるので、雪が深くなければそのまま林道までスイスイ滑って降りることができる。
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㊤一ノ沢ボトムを経て、林道へ
 林道手前で沢が開き、水流が流れていたが、この時期なら問題はない。登山道の取り付き付近に、テントを張っているアベックが居て少々びっくりした。この日に入山して21日登るのだろう。林道に出るころには日が差して、小春日よりの様相だった。




チトカニウシ山(1446m)=2016年3月19日
◆メンバー
shogo、ミウラー、みーはー、トド、kuroneko(5人)
◆タイム
国道333号・北見峠9:00→チトカニウシ山山頂11:25/11:45→北見峠12:45


㊤動画
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㊤この日の軌跡

 20日の天塩岳の前哨戦としては、チトカニウシ山にするか渚滑岳にするか迷ったが、アプローチの楽さを考え、この山を選んだ。
 天気は早い時間帯は何とかなると判断して札幌を朝6時過ぎに出発した。2時間半も走れば登山口に着け、札幌に住んでいる者にはニセコ並みの身近さだ。
 冬の北見峠とチトカニウシ山は、伊藤秀五郎の「北の山」でも紙幅が割かれ、昔からスキー登山の山として多くの岳人に愛されてきた山だ。標高850mの峠からいきなり登れるという手軽さは魅力であるのは間違いないが、山腹までが少々たるいのが難点か。
 出発時、天気は曇り。北見峠からチトカニウシ山が正面に見える。滑降を想定していた熊ノ沢川の沢筋が真っ白なオープン斜面を見せている。計画では山頂からのバリエーション滑降をいくつか用意していた。山頂南の尾根筋は樹林が濃いので、滑るならば南尾根から沢筋に入るのがよいのかなと考えていた。
 尾根筋の登路を進むうちに、小雨(雪)がちらちらと来たが、気にしないことにした。中腹にかかるころにはガスに覆われた。午前中は何とか持つかなという淡い期待もあったが、天気の崩れは早かった。北海道周辺を低気圧が通過しているだからやむを得ない。
 山頂は風が強かったが、気温はマイナス1.3度と暖かい。視界なし。風の弱くなる直下まで下がり、滑降モードに切り替えた。視界が効いていないので、沢へのドロップは無理と判断され、登りに使った尾根斜面をそのまま下る。山腹以下は暖気によって雪はグサグサになった。このひどい雪、ガスではやむをまいか。
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㊤北見峠を出発
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㊤チトカニウシ山が正面に見える。山腹で白く見えるのが熊ノ沢川の源流
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㊤尾根筋を行く
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㊤中腹にさしかかる頃からガスに覆われる
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㊤山頂にて
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㊤ガスの中を滑る
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㊤一泊をお世話になった遠軽町の自炊宿「瀬戸瀬温泉」の外観と、ひょうたん型の浴槽





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by babishe2009 | 2016-03-23 21:23 | バックカントリー | Comments(0)
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札幌発バビシェ・マウンテン・クラブの活動記録です


by babishe2009
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