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ニセイノシキオマップ川「天国の階段」~ニセイカウシュッペ山(1883㍍)=2012年8月9日

ニセイノシキオマップ川「天国の階段」~ニセイカウシュッペ山
 2012年8月9日、自主山行
■メンバー(3人パーティー) パッポ隊長、サイちゃん(会員外)、黒猫



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 学生時代、北海道の山に来た帰りに札幌の書店で今はなき山岳雑誌「北の山脈」(北海道撮影社)をパラパラめくっていて、「天国の階段」の写真に衝撃を受けた。こんな沢があるのかと。まさに天上に登るような階段状の滝は、インパクト十分な光景だった。「天国の階段」「天国への階段」とはよく言ったものだ、と思った。写真の滝は、天に向かう階段そのものだったから。
 以来、頭の隅っこに、このニセイノシキオマップ川のことはインプットされたままになっていたが、なかなか出向く機会がなかった。
 今年行きたい沢―ということでパッポ隊長と話していた時、「天国の階段」&「電気の沢」(荒井川)、日高・神威岳「カタルップ沢」が期せずして候補としてお互いの希望で一致。8月のパッちゃんの休みに合わせて9日に休暇を取り、山友のサイちゃんも誘って、まずは無難な「カタルップ沢~神威岳」で計画を立てていた。しかし、事前の天気予報で、なぜか十勝地方は雨なのに上川地方は晴れーとの予報。決行前日になり、代替山行として「天国の階段」に計画シフトすることとなった(計画書点検担当のガクマーさん、申し訳なかったです)。ぱっちゃん&黒猫は初見の沢、サイちゃんは2年ぶり2回目の沢。「初見の時の怖い思い出がトラウマになっている」サイちゃんには申し訳なかったが、「ニセイノシキオマップ川~ニセイカウシュッペ山」山行はこうして実行することとなった。
 8日、札幌・前田森林公園で3人が集結し、黒猫車で道央道経由で層雲峡を目指し、コンビニでビールを買い込み22時30分、層雲峡某所着。テントを張って前祝い宴会。翌9日は4時に起床して車で約10分のニセイノシキオマップ川林道入口へ。草ぼうぼうの林道を少し入ったところでチェーンがかかっており、その手前の空き地に車を置いて出発した。

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<タイム>(8月9日)

ニセイノシキオマップ川林道入口5:04⇒C1069二股6:38/6:55⇒「F1」7:50⇒ローソク岩横稜線9:35/9:50⇒ニセイカウシュッペ山頂10:20/10:50⇒登山道C1540コル11:35⇒ニセイノシキオマップ川本流12:30⇒C1069二股12:40/12:55⇒ニセイノシキオマップ川林道入口14:20<下山>


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■本編

 スタートからしばらくは左岸沿いの林道を行く。地図の通り、砂防ダムがこれでもか、これでもかと出てくる。20分も行くと、右岸に渡り、またしばらくは林道跡の踏み跡を行くこと10分で、最後の大き目の砂防ダムの先に出る。あとは河原歩きだが、岩石の堆積帯がずっと続く。川床から分厚く堆積しているようで、足を置くと動くので疲れる歩きを強いられる。C1069二股までは、このような堆積河原歩きが続き、下流は「ブタ沢」と言われる由縁なのだろうと理解した。砂防ダムが多いから堆積石が多いのか、堆積石が多いから砂防ダムが多いのか。
 スタートから1・5時間で、C1069二股。二股から左股を行く。しばらくは同じような堆積帯の河原だが、c1250~1320で水流は伏流となった。水流が潜ってしまうくらい堆積した岩石が多いということだろうか。このころになると、進行方向前方に、F1とF2(「天国の階段」)が視界に入ってくる。F2はかなり立っているという印象。水流が復活してすぐのc1400にF1(10㍍)。
 F1の手前に残雪が残っていた。水流の中には手場、足場がしっかりあるが、濡れるのを避けて、左岸側をパッちゃん先頭で登る。後続は、途中から念のためザイルで確保。
 この先から、いよいよF2(天国の階段)が始まる。当たり前だが、「北の山脈」にあった写真と同じだ。ムービーのスイッチを入れ、映像としておさめる。標高差100㍍とされるが、そんなものだろうか。手場、足場がしっかりしているので、難しい登りではない。フリクションをきかせてどんどん登って行く。滑落すればそのまま落ちて行きそうだが、さほどの恐怖感は感じなかった。クライミング的には確かに面白い登りである。写真を撮りながら高度を上げて行くと、あれっ、もう終わりという感じで、意外に短く感じられた。
 さらにしばらく行くと、F3(10㍍)。ぱっちゃんリードで、ハーケンを一本打って、正面突破。後続の2人も続くが、さほどの難しさは感じなかった。

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 あとは階段状の岩盤をひたすら登っていくと、目標のローソク岩が視界に入ってくる。
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ローソク岩めがけて斜度がきつくなった岩盤をさらに登って行くと水流も切れ、最後は草付きを約30㍍登りきると、ローソク岩の右わきに出た。ハイマツ越しにアンギラス(軍艦岩)が視界に飛び込んできた。爽快な眺めだ。

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 そのまま稜線上を行くか否か迷ったが、最終的に、稜線東側のお花畑を横切り、大槍の基部を東側から回り込んだ。最初不明瞭だった踏み跡は明瞭なものとなり、そのまま大槍を回り込んだところで登山道と合流。約10分歩いてニセイカウシュッペ山頂へ。山頂からの絶景をたんのうした。
 帰りは、登山道をそのまま下り、P1742の西側にあるC1540コルから、ヤブ下降で沢形に入り、ニセイノシキオマップ川本流に合流、あとは来た道を下り、下山。層雲峡温泉で汗を流して帰札した。
(by kuroneko)

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by babishe2009 | 2012-08-09 18:53 |
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札幌発バビシェ・マウンテン・クラブの活動記録です


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