【山行部】狩場山東面<千走川右股>雪渓滑降(5月19日)

北限ブナの芽吹きと残雪滑降 狩場山東面山行(2012年5月19日)=山行部企画山行

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狩場山山頂でのショット
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ザラメ雪を滑る
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5月の狩場山東面、千走川右股は今年で3年連続で入った。賀老林道は自然融雪任せなので、どこまで車で入れるかはその年によって、もちろん日によって全く違う。2010年5月29日の時は賀老の滝駐車場の先500㍍まで入れ、2011年5月15日の時は、C365二股までしか入れなかった。そして今年は賀老の滝駐車場手前1.5㌔のC468まで入れた。現地情報によれば、今年は3月までの積雪が例年よりかなり多めだったが、4月以降の暖気で雪解けの進行が例年以上だったという。
やはりこの時期、北限に近いブナの芽吹きとも重なり、狩場東面は素晴らしい。色彩的な美しさに加え、ザラメ雪がびっしり詰まった源頭オープンバーンは時期限定の文句なしの滑降・登高ルート。標高差700㍍超の無木立斜面はこの時期、ほぼ全面、ザラメ雪面に変わる。ただ、時期が早ければ雪崩の巣と化し、時期が遅ければ沢が開く。林道の融雪も含めて、その頃合いが微妙だ。5月も早ければ長大な林道歩きが避けられないし、遅ければ、あるいは6月に入ればクレバス、シュルンド地獄となるだろう。この3年の経験で言えば、概ね5月中下旬であれば問題はなさそうだ。ただ、過去3年間では今年が最もクレバスが多く、滑降条件としては良くなかった。それだけ今年は雪解けが急速に進んでいるということだろう。

5月18日夜、札幌周辺の6人(イーノ、クマ、ひとみ、トモゾウ、ササキ、黒猫)がクマちゃん宅前に集結し、21時に2台の車に分乗して出発、24時に島牧村の道の駅「よってけ!島牧」に到着。芝生の上にテントを張って即宴会。25時過ぎにテント、車中泊に分かれて就寝。ナカジーは19日3時半、苫小牧のフナッキーさんは5時半に到着し、8人がそろった。天気は曇りで、見えるはずの東狩場山方面の山並みはガスがかかっている。一瞬、雲が切れた時、東狩場山が見えたが、雪が少ない。昨年は真っ白だったし、遅めに行った一昨年ももう少し白かったが今年はそれ以上に雪が少ない。
ほぼ予定通り6時に道の駅を3台の車に分乗して出発。千走川温泉を過ぎ、賀老高原に林道を上がると、雪の少なさが歴然。10日前に聞いた現地筋の話では、残雪は例年並みとのことだったが、それ以降も雪解けが一気に進んだのか。島牧村や千走川温泉の事前情報ではC365二股の少し先までしか車で入れないとのことだったが、いやいやどうしてズンズン入れる。結局、予定以上に林道を車で入れ、C468付近の路肩に車をとめた。そこから先は残雪がアスファルト路面に断続する。
6時55分、シートラーゲンでスタート。5分ほど歩いて、ボードのトモゾウを除いてスキーを履いた。賀老の滝駐車場に着いた時、突如、雲の上に東狩場山の山頂が姿を現した。トモゾウ曰く「現れ方がカッコイイ」。納得。
しばらくそのまま林道を行き、千走川右股とぶつかるが、雪解け水が激流と化している。正直なところ、上部の雪渓がきれいに埋まっているかどうか不安が脳裏をよぎった。橋を越えてさらに林道を行き、右股右岸のブナ林の緩斜面に取り付く。ちょうど芽吹き直後で、森全体が明るい黄緑色に覆われ、白い残雪とのコントラストが美しい。緩斜面をしばらく行くと、東狩場山~狩場山の稜線が扇のように前方に広がる。真っ白くないのが残念だが、目指す沢の源頭は一応、雪で埋まっているようだ。沢筋に進んでいくと、C700くらいでようやく沢底も雪で埋まった。
当初はポコ804の尾根か、C740二股西から派生する尾根を行くつもりでいたが、これだけ雪が少ないと、やはり沢中の雪斜面の状況が心配だ。滑降時のことも考え沢筋の雪の付き方を見ながら登るべきと判断し、できるだけ沢中を行くよう登りルートを取った。C950付近の急傾斜帯にクレバスが真横に走っており、滑降時の迂回ルートをイメージ。c1330の東尾根まで上がり、ここで最後尾が来るのを待った。あとは山頂までだらだら斜面を登っていくと、東狩場山が見る見るうちに下方に見えるようになった。全員がそろったのが12時半。山頂では後続のピオレの会の8人パーティーと一緒になった。彼らは尾根ルートを登り尾根ルートを下った。われわれはノンアルコールビールで山頂ビールを味わったあと、13時過ぎにリスタート。このころになると、天気はピーカンで、日本海や周囲の山並みが眼下に広がる。渡島半島では、この山は抜きんでて高いことがよく分かる。
山頂からは、登りルートから少しはずして真東に緩斜面を滑り、ガケ記号のある源頭から無木立大バーンをダウンヒルだ。雪がべったりはりついており、どこを滑ってもいいだろうと思ってスタートすると、50㍍ほど下ると、クレバスが行く手を阻む。フナッキーさんがクレバスの上部で転倒し、一瞬ひやっとした。昨年も一昨年もこんなクレバスはなかったことを考えると、雪解けの進行は予想を遙かに上回って早いのかも知れない。あとはそれぞれ、好きなところを滑るが、登り時に通過したクレバス帯を迂回して滑って行くと、迂回ルート上にもクレバスがー。回り込みながら沢底まで急傾斜の斜面を滑り降りてようやく一息。予想以上にクレバス帯通過に神経を使った。もう少しいいルートを選ぶべきだったと反省せざるを得ない。
沢底からは沢筋沿いに高度を下げ、行きにイーノさんが目ざとく確認していたネギ場でしばし採取活動。アイヌネギはどこにでもあるかのごとく密生している。さすが、狩場山。
まだ芽吹いていないダケカンバ帯を滑りきると、芽吹きした直後のブナ林帯に突入。美しく明るいブナ林の緩やかな下り勾配斜面をルンルン気分で滑り、賀老林道へ。千走川右股に架かる橋上に四輪駆動車が1台。賀老の滝駐車場に同じく四駆が2台泊まり、テント設営中だった。振り返ると、東狩場山~狩場山の稜線がどっしりと広がっていた。林道上をスキーをヒールフリーで走らせ、その後シートラにして駐車ポイントに15時半、下山した。尾根を滑って降りたピオレメンバーらが少し先に下山していた。その後、宮内温泉で汗を流し、それぞれ帰途についた。
(by kuroneko)

この日の軌跡
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賀老の滝駐車場のあたり。雲が切れて、東狩場山が姿を現した
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芽吹きの北限ブナの森を行く
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千走川右股をのぞむ
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雪渓で埋まった千走川右股を行く
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狩場山山頂から緩斜面をしばらく進むと、大斜面が眼前に広がる
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東狩場山をバックに滑る
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ザラメ雪渓のダウンヒルは楽しい
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明るいブナの森の中を滑り降りる
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芽吹いたブナ林の緩斜面を行く
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by babishe2009 | 2012-06-07 08:36 | 山行部 | Comments(0)
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札幌発バビシェ・マウンテン・クラブの活動記録です


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